古 美 術 処
商品No:SP-2109
宮下善壽 緑釉三喜稜花瓶
当時、保守的な陶芸界において前衛的な方向を模索した楠部彌弌に師事したこともあり、モダンな創作が多くみられる作者。落ち着いた色合いの緑釉に、広く薄い口造りから、胴部へやや膨らみ、底部は締まった端正な造形、器面中央に真っすぐに白く浮き立つような三本の直線(稜)。優美で静謐な印象を感じる作品で、特に造形に対して充分な注意が払われていることがうかがわれます。鑑賞作品としてだけなく、茶席の花入に用いても新鮮な雰囲気となりそうです。無傷美品の状態。
宮下善壽(善寿)( Miyashita Zenju )
1901年(明治34)〜1988年(昭和63)、京都市生。京都市立陶磁器試験場付属伝習所でろくろ成形技術を学び、兵役を経て後、李朝や高麗陶器の研究のため朝鮮に遊学。帰国後は日本陶芸協会に入り河村蜻山、楠部彌弌に師事。新文展、日展に出品・受賞を重ね、1975年、日展に「白翠瓷飾瓶」を出品し内閣総理大臣賞を受賞。1976年、京都府美術工芸功労者に、1981年には京都市文化功労者に選ばれた。
■高 23.5 × 径 10.4 cm、高台内に銘「善壽」
■共箱(経年のヤケ・汚れあり)、共袋
特 価(税込):¥23,000